音楽ゲームと音MAD、その類似点について
※※※当記事は音MADにおける著作権侵害行為を推奨する意図はなく、音MADの芸術・文化的側面について考察したものです。※※※
この記事は2022年度QUaver Advent Calender 12/12(月)分の記事となります(月曜日に出せたらいいね)(出せなかった)
ネットの海のリントヴルムから初めまして。最近は音楽ゲームは隠居状態になっております、原木と申します。(そんな人がくえばに寄稿しても良いものか……)
そんな感じなので、くえばの民もほとんど自分のことは知らないと思うので軽く自己紹介をば。
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HN:げんぼく(twitterID: @kanaritaida )
メイン:CHUNITHM(旧レート15.83、現在レート16.8くらい)
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最近はガチ金欠でお金が無い(2重表現)なのでずっと家でネットサーフィンしてます。あと謎解きとかもしてます
流石にあまりにも生産的な活動をしてなさ過ぎて(そろそろなんかしよう、しなければならない)と思い今回始めてアドベントリレーに参加したんですけど、ニコニコ動画見てたらあっという間に期限が来てしまいました。それに前もって音ゲーリハビリして記事の案を練ることもしてないし。トホホ……
????「ネタが無いなら、関係ないことを書いてしまえばいいんだよ」
!?あ、あなたは………?
え!?バ美肉したDJ YOSHITAKA!?!?!?!?
「バッカお前……俺らが付いてるだろ」
バ美肉したDJ YOSHITAKAが沢山!?!?!?!??!?!?!?!?!??!
「「「「「「「「俺と一緒に、BリMたCEフUいHMレSこUAクIのNINビC達TIーA人Mト」」」」」」」」
ちょっと同時すぎて良く聞き取れなかったけど、なんだか勇気が出てきた……!頑張るぞ……!!!
というわけで今回は私の大好きな音MADについて話していこうと思います。俺と一緒に、NICONICO。
※注意!!!
この記事はニワカ音MAD視聴者が深夜に4時間前後で一気に書き上げた妄言です。どうかこの時期の自動販売機のように、あったか〜い目で読んでいただければ幸いです。
一応聞きますが、”音MAD”ってなんなのか、皆さんは知ってますか?簡単に言えば音MADは「音楽に合わせて別の音声・映像素材を合わせた映像作品」のことです(諸説あり、要出典)。ランランルーとかが全国的に流行したのも、音MADを始めとした文化がニコニコ動画から爆発的に広まったことに端を発するのは周知の事実ですね。
さて。「自分の好きなものを布教する」目的でこのテーマにしましたが、実は音MADと音楽ゲームには結構接点がありまして。
まずはこちらのスクリーンショットをご覧ください。
別に自分の好きなBMSなり弐寺なりのBGAを貼ったわけではありません。
これ、音MADの切り抜きなんです。
この動画はSOUND VOLTEXを代表する一曲『I/黒魔』を、WindowsなどのPC効果音のみで再構築した 冬眠します 氏の音MADです。とりあえず見て。
見た?
見てもらったらわかると思うんですが、音MADと音ゲー曲の親和性は滅茶苦茶高いんですよね。RED ZONEやEVANSを始めとして、黎明期の音MADの一角を支えていたのはBEMANIのゲーム音楽でした。当時ニコニコ動画を見ていた人だったら、左右に画面に分かれた人がリズムに合わせて反転する動画を見た覚えがあるかもしれません。
我々音ゲーマーを始めとした人間はリズムを刻むのに言葉にできない絶頂を覚えると、聖書に書かれています。この記事を書くにあたって聖書を全部読んだので、これは間違ってないです。
また、あの桜井政博も「リズムに合わせて音を鳴らすのはゲーム性云々ではなく原始的な喜びに基づいている」と言ってました。(これはマジ)
個人的な見解ですが、弐寺を始めとした音楽ゲームの一部にもこの「リズムを再構築する」という要素があると考えています。言葉で説明しようとするといまいち煩雑になってしまうので図にしてみましょう。
とまあ、大体こんな感じです。まず音楽の素材である楽器の音や声をコンポーザーが準備し、リズム・メロディ・ハーモニー(いわゆる音楽の三要素)に沿って音楽を構築する。
このタイミングでリズムの破壊が起こるわけです。
破壊されたリズムは、音楽ゲーム、例えば弐寺だと「キー音」として同じリズムの譜面へと再構築され、それを我々音ゲーマーがプレイすることでリズムの再構築を「追体験」できるわけです。一方、音MADにおいては一人(あるいは複数人)の作者が思い思いにリズムを刻み、それに合わせてまったく違う素材を混ぜ合わせたうえで再構築します。音MADの視聴者である我々はそうして再構築された作品を「鑑賞」できるというわけです。
(ちなみに、リズムを破壊して別の形に構築するとそれはDJパフォーマンスとか新たなサンプリング素材になる……のかな?わかんなくなっちゃった)
これ以上話を続けるとマジでミリしらな音楽論とかの話になっちゃうのでこの話はいったん打ち切り。
どうせ上のクソ長い文章なんて、Twitterの140文字すらうんざりな我々が読むわけないので要約すると「音楽ゲームと同じくらい音MADは中毒性あるからみんな見ろや」ってことです。
マジで音MADの中毒性はヤバイ。音MDMAに改名したほうがいいかもしれない。音MADも法的にはグレーだし。
と、いうわけで皆さんはそろそろ音MADと音ゲーが似たものである同士であるように思えてきたのではないかと思います。ただ、そこでぶち当たってしまう壁が「どうやって音MAD探せばええねん」問題。このままではTwitterで知らん人から流れてきた無断転載からしか音MADを摂取できず、ティーダのチンポとマッスルひろゆきを擦り続けるモンスターが爆誕してしまいかねません。これは非常にまずい。
そうならないように策を打っておきました。
それが、音MAD布教用Yes・Noチャート!
【簡単・Yes/Noチャートの遊び方】
1:Startの4択問題に答えよう
2:答えの色に対応する矢印に沿って進み、次の問題にも答えよう
3:2を繰り返して最終的にアルファベット1文字に辿り着いたらゴール!おめでとう!
指で追うのがめんどくさいって人はチャート作ってるのでこっちでもいいですよ
shindanchart.com/show/1625
音MADって、音楽ゲームみたいに運営がいることが無いので新曲を探すのがなかなか大変なんですよ。そのうえYoutuberともまた違って、特定の人をフォローするだけでは偏った作品にしか出会えない。この検索難易度が、名作音MADが認知されない原因なのかもしれません。(個人的にはツイッタラーがキショいコメントするの嫌だから流行しないでもいいけどな)
それでは、それぞれのタイプ別におすすめの音MADを紹介していきます。この辺で12日が終わってしまったのでここからはぶっちゃけ適当です
1.Aタイプになったあなた
Aタイプのあなたは音ゲーに真面目に取り組み、このブログもきっとここまで読み進めているでしょう。そんなあなたには丁寧な音MADを。
1.凍りそうだ永遠の京都、行こう。
「凍り付いた永遠の都」(東方紺珠伝BGM)に、CMとして名前は聞いたことあるけど見たことはない代表の「そうだ、京都行こう」素材をこれでもかと詰め込んだ、もはやそういう芸術作品です。投稿者のnoteも一見の価値あり。
2.Exciting Goal!
仮面ライダーオーズのopを用いた、「バトルドーム」を始めとした謎素材を大量に使用した音MADです。原曲のパワーそのままに、勢いだけでテンションがぶち上げられます。
2.Bタイプになったあなた
Bタイプのあなたはある程度インターネットに精通してたり、Twitterをずっと見てたりしてる人なのかな?知らんけど。そんなあなたには、近年音MADで輝きを見せている「芸人MAD」「VOCALOID曲が素材の音MAD」を。
1.春嵐ジャタイ
ランジャタイという漫才師へのリスペクトがこれでもかというほど詰まった動画です。ですが、ランジャタイを知らない人でも十分に楽しめます。逆にこの動画のおかげでランジャタイに興味を持ったという人もいるとか
2.創聖のどんぐりたけし
芸人madの大きな特徴の一つとして、素材のばかばかしさの持った面白さのベクトルと音MADとしての面白さのベクトルが違うせいで意味わからん感情になります。この動画も、怪奇!YesどんぐりRPGのギャグに創聖のアクエリオンが謎のかみ合いを見せています。そしてこの動画、どんぐりたけしら本人も視聴済みらしい……
3.各駅停車で旅をして
近年のボカロ曲を用いた音MADにはなぜか「手書きノルマ」なるものが存在するらしく、基本的にどの動画を開いても目を見張るクオリティの作品で溢れてます。その中でも一際輝いていたのがこの音MAD。原曲のラグトレインと素材の少女終末旅行が尋常ではないシナジーを生み出しています。全然関係ないけど少女終末旅行はいいぞ
3.Cタイプになったあなた
自分が好きなものとそうでもないものの区別が明確に判断できている、Cタイプのあなた。そんな人に自分の好きを押し付けるのは違う気もしますが、そういう記事なので何卒ご容赦を。元気がでる音MADを
1.ピクニック日野茜
自分が落ち込むようなときに絶対に見る動画です。何回見ても演出で胸が熱くなり、全身の毛が逆立ちます。ただ、歌詞は何を言っているのかマジでわかりません。
2.トラァーーーーーッシュ!!!!
せっかくなので同じ素材の動画をもう一曲。筆者はシャニマスマジでやったことないので全然知りません()
この作品は2018年に開催された大規模音MADイベント「音MAD DREAM MATCH」にて投稿された作品です。当時はTwitterでトレンドに載るなど、かなり盛り上がりました。本イベントで投稿された動画はどれもとんでもないクオリティの作品が勢ぞろいなので、興味がある人はぜひ調べてみてください。(個人的に、投稿者が忙しくなったり有名になったりして、アングラなネットの世界からいなくなっても作品が輝き続けるのも音MADの良いところだなぁと思ってます。最初から匿名みたいな世界だから、作品が独り立ちするんですよね)
4.Dタイプになったあなた
色んなものに興味を持ったり持たなかったりし、それらを貪欲に取り入れる。そんなDタイプのあなたには、いろんな素材の混ざった「合作」をご紹介します。
1.Knight Rider合作
タイトルからわかる通り、USAO氏のKnight Riderを使用した合作です。原曲がそもそも”聞くエナドリ”とか言われるアドレナリンぶちまけ曲ですが、それぞれの素材もそれに負けず劣らずの音圧です。全然知らない素材があったりしますが、曲から出てくるアドレナリンが全てをどうでもよくしてくれます。
2.ばきーらーっ!!!
こちらもタイトルからわかる通り、原曲はOwl*Tree氏の『Baqeela』。”私的オールスター”(実際は違いますが)という、作者が好む素材を入れる方式であるため、音MAD特有の素材が多くみられます。そのせいで音MADをあまり知らない人が触れる機会が無いのが悲しいですね。
5.Eタイプになったあなた
部屋が散らかっているあなた。しかし音MADの世界では、いろんな素材がてんでバラバラに散らばった、滅茶苦茶なものが大半です。本当はこの辺の動画を無限におすすめしたいのだけれど、ちょっと大衆受けがね……ここで紹介するのもかなりまともなものです。
1.転スネ夫
ここで用いられている素材は「スネ夫が自慢してるときに流れてる曲」だけでした。そこから派生画像を見つけ、自作し、擬人化し、声を曲から(←!?)作り出すなどあまりに狂気じみた作品です。なお、この動画の作者はスネ夫が自慢してるときに流れてる曲をテーマにした音MADを永遠に作り続けています。ヤバすぎる
2.ノリノリドンタコス
こちらの素材はドンタコス。圧倒的な色彩に殴られながら、ガッビガビの素材とドンタコスが効果的にフォーカスされ、驚異的な中毒性を醸し出しています。この文章を書いてる最中はずっとこの2分弱の動画をループしていました。
6.Mタイプになったあなた
真島茂樹を素材とみている時点であなたはそれなりにニコ動を見ていると思われます。そんなあなたには、ゴリゴリの内輪合作を!
1.ヤバい合作
タイトル通り、””ヤバい””です。内輪ネタR18例のアレ、何でもありの百鬼夜行。真島茂樹もいるよ!こういう動画って淫夢動画と同じで、滅茶苦茶面白いのに人に勧められないからもどかしい気持ちになります。
2.闇鍋合作
”12パートのメドレーに47本の動画が提出されてしまった!”という投稿者コメントの通り、交通事故みたいなコンテンツの重なり具合の動画が押し寄せます。開幕から素材が重なり合ってもう何が何だかわかりません。チャートの最初の質問にいた四人は全員出てくるよ。真島茂樹に孫が生まれました。可愛い女の子です(?)。
終わりに
気が付けば文字数が5000文字を超えてしまいました。ここまで飽きずに読んでくださった皆様、(もしいたら)本当にありがとうございました。おとわっかや黄猿合作、往年の音MADやTwitterでバズった面白作品とはまた毛色の違う、映像作品としての音MADの世界の一端を知る手助けになっていたら幸いです。結局のところ他人におすすめされたものより、自分で発掘した動画のほうが記憶にも残りますしね。
今回紹介した動画以外にも、ニコニコ動画にはたくさんの音MADが存在し、生まれ続けています。「ニコニコ動画はオワコン」と言われ続け、長年ニコニコ動画をいい意味でも悪い意味でも支え続けた例のアレ系コンテンツも最近本当の終焉を迎えようとしています。そんな中、音MADというジャンルは独自の発展を遂げており今年もまた名作と呼ぶに値する作品がたくさん生まれました。
今日、2022年12月13日(まにあわなかった……)はニコニコ動画のサーバーがサービスを開始してから15周年の記念日です。この記事を機に、今一度ニコニコ動画を訪れて、騒がしく静かな空間に身を委ねてみてはいかがでしょうか。
それではまたネットの海のどこかで会いましょう。原木でした。